タイトルとゲーム画面を見てなんとなく惹かれた本作。
切ないストーリーと丁寧に作られたドット絵アートによる演出に、美しいBGMが相まってエンディングでは涙が止まりませんでした。
少しでも多くの方に体験して欲しいと思ったのでレビューすることにしました。
購入検討されている方の参考になればと良いな思います。
あらすじ:物語の始まりはメグとばけもの達の出会いから
幼い少女が魔物の世界に迷い込んだところを2匹の「ばけもの」が発見するところから物語は始まります。
この迷い込んだ少女が本作のヒロインである「メグ」、メグと出会った2匹のばけもの「ロイ」と「ゴラン」の3人が主要なキャラクターとなります。
魔界では人間は食べ物なのでゴランはメグを食べようとしますが、驚いたメグが泣きだしたことで突如魔界に異変が起きたため食べるのを踏みとどまります。
どうやらメグが泣くと世界が滅びるということが分かった2匹のばけものは、人間を食べるばけもの達からメグ守りながら、はぐれてしまったメグのお母さんを探すことになります。
お母さん探しに奔走する中で、どうして人間のメグが魔界に来てしまったのか、魔界とは何のためにあるのか、人間界と魔界との関係はどういうものなのか、メグ達は様々な事を知ることになります。
物語の進め方:基本は一本道エンディングの分岐は無いですが
ミニマップのガイドにしたがってストーリーを追っていく、RPGアドベンチャーゲームです。
物語→イベント戦闘→物語→イベント戦闘・・というような流れで物語は進行していきます。
途中ミニゲームのようなものがいくつかありますが、難しい謎解きや詰まる要素はなく、ガイドに沿っていけば自然とエンディングまでたどり着けます。
サブクエスト的な寄り道もあって、こちらは飛ばしてしまうこともできますが、物語を楽しむゲームなので飛ばさずにやることをオススメしたいです。また、実績コンプのためにもサブクエ完了が必要になります。
特に後半のサブクエストについては、物語の割と大事な部分も明らかになり、より物語に入り込める内容になっています。
ストーリーはほぼ一本道なので、エンディングの分岐もありません、ただ
『もうエンディングかと思ったら・・』
という展開はあります。是非ゲーム内で体験して欲しいです。
戦闘はシンプルなターン制コマンド式
戦闘はごくごくシンプルなコマンド入力タイプのターン制バトルになります。
「ばけもの」のロイと、敵との1対1の戦闘が基本ですが、ロイはとても強いので倒されることはありません。後ろにじっと付いているメグを守りながら戦うことになります。
ロイのおかげでメグは敵から攻撃されることはありませんが、ロイがダメージを受けて傷つくことで心にダメージを受けるため「心ゲージ」がゼロになるとゲームオーバーとなります。
戦闘自体は難易度は高くはないですが、適切なタイミングでガードをして敵の攻撃をやり過ごす必要があったり、リソースの限られた回復アイテム(おもちゃ)をいつ使うか考える必要であったりと、物語の進行を邪魔しない程度に緊張感のある戦闘バランスとなっています。
もし負けてしまっても敵の攻撃ルーチーンはおそらく固定なので、何度か挑戦していれば突破できます。
また、オートセーブのため負けても直前の戦闘からやり直しとなるので、何回でも挑戦ができます。
また、今作は戦闘もイベントの一部なのでランダムな戦闘は一切ありません。
感想:クリア時間は5時間程度ですがそれ以上の満足感を得られます
止めどころを失うストーリー展開
エンディングまでプレイして、4時間半でした。
引き込まれるストーリーに途中で休憩することも無くあっと言う間に終わってしまいましたが、一本の映画を観終わったような満足感がありました。
終わった後もしばらくエンディングの画面を観ながら余韻に浸れるくらいの感動ものでした。
物語の展開に驚くような捻りは無いですか、人間のメグとばけもののロイに親子のような絆が育って行く過程が違和感無く描かれていて家族を持っている方には特に響くかもしれません。
個性的な脇役達
多くは語れませんが、個性豊かな脇役たちもたくさん登場します。
美しいBGMとキャラごとに異なる効果音
ピアノを主旋律とした切ないBGMが本当にすばらしく、物語を最高に引き立ててくれます。また、セリフの効果音がキャラクターごとに音が異なっていたり、テキストが流れるスピードも違ったりと、キャラに個性をつけるための細かい工夫もされています。
※Amazonで公式サウンドトラックも発売されています※
クリア時間の短さ、MOTHER・アンダーテール風の絵は評価の分かれる所
クリア時間が短い
メインのストーリーはほぼ一本道で分岐要素やクリア後のやりこみ要素は全くありません。プレイ時間も5時間程度とゲームとしては短い方です。これを値段相応と見るか、物足りないと感じるか意見は分かれそうです。
割りと見慣れたMOTHER・アンダーテール風のドットアート
MOTHERやアンダーテール風のドットアートのゲームは、最近のこういったストーリー重視のインディーズゲームで良く使われがちです。目新しさは少なく食傷気味の人もいるかなと思います。
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